当社が利用している標準業務委託契約書に含まれる「第11条(損害賠償)」について、趣旨と背景を説明します。
条文
1. 甲又は乙は、本契約又は個別契約の履行に関し、自己の責めに帰すべき事由により相手方に損害を与えた場合、その損害を賠償する責任を負う。
2. 前項の損害賠償の範囲は、相手方に現実に発生した通常かつ直接の損害に限るものとし、予見の有無を問わず、特別損害、逸失利益、間接損害は含まないものとする。
3. 甲又は乙が相手方に対して負う損害賠償の額は、当該損害の原因となった個別契約に定める委託料の総額を上限とする。ただし、故意又は重過失による場合はこの限りではない。趣旨と背景
本条が目指す姿は次のとおりです。
- お客様・弊社ともに適切なリスクコントロールを可能にする
- 過大なリスクによって取引を不可能にしたり、本来不要なリスクプレミアムを載せるような事態を避ける
ビジネスにはリスクがつきものであり、不幸にして損害が発生することが時にあります。この解決をルール無用で行うと、不毛な責任の押し付け合いや取引打ち切り、過大なリスクプレミアムの上乗せなどが起こってしまい、好ましくありません。逆に、賠償責任を制限しすぎて、仮に相手がわざと被害を出した場合でさえ契約を盾にできるようでは困ります。そこで間を取ったのがこちらです。
ただし業務を委託することに関連するリスクのコントロールが必要なのはもちろんです。そちらについては契約以外の手法もあわせてご検討ください。例えば下記のようなものがあげられます。
- 法人保険の活用等(リスク移転)
- 技術的な工夫等(リスク低減)
- 内部留保等(リスク保有)
- 致命的な結果を起こしうる作業は委託しない(リスク回避)
